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●末尾ルコ かつて語った「17歳」フェルナンデス・アルメロ監督 [「言葉」による革命]

「17歳」フェルナンデス・アルメロ監督

若き日のペネロペ・クルスを筆頭に3人の主演女優のバランスをたっぷり楽しめる。特に中年主婦を演じるベアトレス・カヴァジャルがシャワーを使う(何にでしょう? 笑)シーンの表情は可笑しい。ストーリーはとりたててどうということはないが、スペインンの強烈な翳と色彩はいつ見ても心地いい。

タグ:アート 映画
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極限の愛、日常の愛、その言葉 2021年6月8日 [愛の景色]

恋愛と女優について、
かの国から来た彼女は持論を
持っていたけれど

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極限の愛、日常の愛、その言葉 2021年6月8日 [愛の景色]

確かにその朝は
雨が降っていたから

雨粒が無数だ
その数を数えたことは
ないけれど

雨粒の数と
あの人が来るまでの
秒数と

どちらが多いのだろう
あるいは雨粒が滲みこむ大地の
土粒の数と

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●「母連れ狼」末尾ルコ(アルベール)、母(うたちゃん)の日々、『冬の華』、高倉健の「人間の重み」「人生の重み」、そして美。 [「言葉」による革命]

わたしはアートでロックでハードボイルドでポップでジェントルな末尾ルコと名乗り、しかし地元ではふつうアルベールなのですが、「恋多きヒヨコ」でもあります。原則いつも母(うたちゃん)と行動を共にし、車いすを押しておるそのイメージから「母連れ狼」とも名乗ります。
そう、最高の介護を超えるべく。

・・・

『冬の華』の冒頭、高倉健は池部良を刺し殺す。
池部良演じる男とは懇意にしていたが、やくざの世界のトラブルで殺さざるを得ないと、高倉健演じる男は信じていた。
しかし殺した男には小さな娘がいる。

高倉健は刑務所から少女へ手紙を送り続ける。
「ブラジル在住の叔父」と名乗り。
そして出所。

高倉健はもとのヤクザの世界に戻る。
娘に会いたいが会えない、会えるはずもない。
刑務所ではいつしか、(いつか娘に会える)ことを心から待ち望んでいた。
しかし彼女の父を殺したのは自分だ。
会えるはずもない。
ふと口に出る「なんで会えるなんて思ってたんだろうなあ」という台詞が重い。

それだけではなく、『冬の華』の中で高倉健はよく一人で部屋にいるのだが、これらシーンがとてもいい。
孤独な人間…というだけでなく、あまりに重い人生の荷物を抱え込んだ人間の『重さ』がストイシズムとともに表出される。
何も言わない、表情を変えることもない、しかしそんな高倉健の佇まいから、圧倒的人生の重量が立ち上る。
こんな表現ができる俳優、確かに他にはいない。
黙っているその姿に息を呑み見入ってしまう。
何も喋らないその表情に心を持っていかれる。
そのアップの表情が一本の映画作品を決定づけ、牽引していく。

もちろん『冬の華』は、東映の任侠シリーズなどを卒業した後の「高倉健+降旗康男」ラインの中でも際立った内容となっている。
映像も破綻がない。
ちらちらと雪が舞う暗闇も美しく濃厚だ。
脇を固める小林稔二にしても峰岸徹にしても、驚くほど鋭い表情をしている。
そして女子高生役の池上季実子の清々しい美しさ。



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