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小説 神秘アンチエイジング&エロス 212 店主の顔 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

瑛次の心臓が驚愕する。
男たちは破裂するように笑い、ようやく闇の中へ歩いて行った。
まだ強く打っている心臓をなだめながら男たちの後姿を見守る。
男たちの姿が消えるまで足を踏み出す気がしない。
「お友達ですか?」
「え?」
「あの人たちお友達じゃないんですか?」
(こいつ、何を言ってるんだ)
いよいよ店主の顔が憎たらしく見える。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

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会話の準備  パリジャン、フェノンとの会話 [生と死のためのアート]

フェノンとの会話の前日。
どんな話題を持ちだそうか、この1週間に起こったことを振り返ってみる。
フェノンは日本に住み始めてもう4年ほどになる。
けれど必ずしも積極的に日本の文化を知ろうというタイプではない。
テレビもほとんど見ないから、日本で起こるニュースの話題もあまり通じない。
音楽、映画、そして人生のこと・・フェノンの好きな話題は、いかにもフランスらしいと言えばそれまでだ。

今回はフェノンが2週間ほどオーストラリアに行っていたから、ボクは彼に3週間ほど会っていない。
その間、ボクに起こった一番大きなできごとはパリ・オペラ座バレエの「ジゼル」を観たことだ。
映画は何を観ただろう。
と言っても日本映画の話題は通じないから、観た洋画の記録をチェックする。
「NINE」「DISCO」「ドン・ジュアン」「17歳」・・・。
そう言えば、ずっとパリで仕事をしていながら、フェノンはパリ・オペラ座バレエを観たことがない。

タグ:美学 アート
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芸術と感動と人生   「ラロックの聖母」ザ・ベストハウス123 『ラロックの聖母』研究会 幻冬舎 [ルコ的読書]

それはさて置き、文芸や美術の評論も行っている茂木健一郎。
実はそれらの文章ももう一つ色気がないなあなどというのが常日頃の感想なのだが、「ラロックの聖母」に寄稿している文章にはおもしろい部分があった。
まず芸術と「感動」に関する次の文章だ。


ところが、傑作と言われるような絵画は、分析とか認識を超えてしまうのです。脳の中で色や形が統合される過程で、すべてが響あい絵画ではない何か超えた存在になっています。それが「感動」です。アインシュタインは「感動しない人間は生きていないのと同じだ」と言っていますよね。

    「ラロックの聖母」ザ・ベストハウス123 『ラロックの聖母』研究会 幻冬舎

脳科学と感動をダイレクトに結びつけるのも好きではないが、「感動のない人生なんて!」という点は全く同感。
日々感動を見つけなければ!
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壇れい主演「八日目の蝉」第2話感想。またしても記憶の闇から蘇る、吉高由里子、北川景子共演「太陽と海の教室」(笑) [吉高由里子]

「八日目の蝉」第2話を観た。
北乃きいの出番が少ない。(笑)
わたしは北乃きいのファンではないのでOKだが、2番目に名前があってこの出演時間ではファンは嬉しくないだろう。
これから出番が多くなるのかもしれないけれど。

ドラマ「八日目の蝉」は、壇れいが子どもをさらって逃避行をする経過が中心となっているが、それよりもずっと未来のシーンも挿入されるので、視聴者はすでに壇れいが「逮捕されて服役すること」、「子どもは親元へ返され、北乃きいになり(笑)、そして妻ある男と不倫している」ことを知っている。
そうした「視聴者がすでに知っている未来」へどのようにして至るのか辿るのが中心的ストーリーだ。
で、第2話では壇れいが逃避行の途中で知り合った坂井真紀とともに、「カルト教団」らしきコミュニティへ入ってしまうことになるのだが・・。
坂井真紀が濱田マリに似ている!ということをここでは記しておこう。(爆笑)
まるで濱田マリの「モノマネ」をしているようだ。

それにしても・・と、よくわたしは蒸し返すのだが、北乃きいも出ていた「太陽と海の教室」というトンデモドラマに吉高由里子、北川景子、岡田将生、谷村美月、濱田岳などという、現在映画界で活躍する若手がズラリと出ていたわけだ。
将来彼らが大俳優になったときに「恥ずかしドラマ」として語られるだろうか・・。
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「薔薇の貴婦人」マウロ・ボロニーニ監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「薔薇の貴婦人」マウロ・ボロニーニ監督

映画史上稀代のセクシー女優ラウラ・アントネッリ主演作。かの「青い体験」から約10年後、アントネッリ40代の作品だが、その色気は健在。「エロティックなだけ」という内容は、アナイス・ニンの短編を彷彿させなくもない。ヴェネツィアの景色も見もの。

3点
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「タイスの瞑想曲」 エレーナ・ベレズナヤ、ドミニク・カルフーニ、モーツァルト「ピアノ協奏曲第21番」 [音楽]

音楽とイマージュが結びつくことがいいか悪いかは別として、けっこう結びつくのだからこれはこれで受け止める、と。
例えば「タイスの瞑想曲」は、2つのイマージュ。
ローラン・プチの振り付けで踊るドミニク・カルフーニ。
そして美と緊迫感を極限まで湛えたエレーナ・ベレズナヤ。
あまりにも有名な「タイスの瞑想曲」に結び付くイマージュとなるには、よほど力のあるパフォーマンスでなければならない。
ではモーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番」は?
スウェーデン映画「みじかくも美しく燃え」。
そしてイリ・キリアン振付の「小さな死」。

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