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小説 神秘アンチエイジング&エロス 211 未来軒の光 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

男たちは瑛次を揶揄しながらドアを通り抜けていく。
自分たちが発した言葉に対してときに火の着いたような大笑いをする。
瑛次の体がすくむ。
そんなことを知るはずもない店主は屈託ない笑顔を浮かべて「ありがとうございましたあ」と声を上げる。
(早くいなくなれ!)
心が自動的にそう叫ぶ。
瑛次の足は止まったままだ。
男たちは未来軒の光がとどくか途切れるかの辺りで一せいに振り向いた。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

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こちらが挨拶してもシカトする人間 [生と死のためのアート]

こういう人って多いのだろうか。
なにかよく見かけるのだが。
一方が挨拶してもシカトする人間。

目の前の人間が挨拶しているのに、よくシカトできるなあと思う。
しかもいい大人でそういう手合いが案外多い。

例えば某大学のフランス語教授。
ぜひ幼児教育からやり直しを。
タグ:アート 美学
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創作!売り込み!ダ・ヴィンチも苦悩した!  「ラロックの聖母」ザ・ベストハウス123 『ラロックの聖母』研究会 幻冬舎 [ルコ的読書]

前回ダ・ヴィンチの「自薦文」というものを紹介したが、雲の上よりもさらに遥か高みにいるという印象の強いレオナルド・ダ・ヴィンチにしてあれだけ必死で売り込みをしていたという事実を知れば、わたしたちが百回売り込みして百回断られてもたいしたことはないと思えるに違いない(笑)。
もちろんダ・ヴィンチがとてつもない天才であるということは、その残された作品のタッチを他の画家と比較しただけで、絵画の素人であるわたしでも分かる。
その芸術史上屈指の天才でさえ創作や売り込みに四苦八苦したということを知るのは、ある意味わたしたちを安堵させてくれるのではないか。
「ラロックの聖母」に寄稿している池上英洋(恵泉女学園大学人文学部文化学科准教授)は次のように書いている。


しかし、実際の彼は不遇の生い立ちのために不利な立場からのスタートでした。幼年期に学ぶ機会を奪われたことからくるコンプレックスに彼は生涯悩まされ続けます。

我々が目にするレオナルドの絵画や発明品の資料は素晴らしいものばかりですが、調べてみるとその陰に膨大な失敗作が存在することが分かります。軍事技師として働いていたミラノ初期時代デッサンはあまりにも滑稽で、お金はかかるが全く敵陣を倒せないというようなものばかり。よく首にならずにすんだものです。


    「ラロックの聖母」ザ・ベストハウス123 『ラロックの聖母』研究会 幻冬舎

  
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壇れい「八日目の蝉」感想は後日(笑)。松雪泰子、尾野真千子共演の「Mother」に注目。吉高由里子と強力な女優との共演を期待する。 [吉高由里子]

そう、壇れい「八日目の蝉」第2話の感想は後日です。(←なんだそれは~笑)

4月開始のドラマとして「Mother」も要チェックだ。
すっかり映画女優として定着した松雪泰子が主演の上、このところ当ブログでよく取り上げている尾野真千子が出演している。
もっとも他の共演者は手薄に見える。
特に男優の主演が山本耕史。
これは少し(かなり?)弱い。

それにしても最近の松雪泰子はいい。
多くの映画賞を獲得した「フラガール」はもちろんだが、「容疑者Xの献身」「クヒオ大佐」なども実によかった。
大人の美貌と色気を感じさせてくれる貴重な女優となっている。
尾野真千子との絡みも楽しみだ。

最近はこのように「共演」が楽しみな女優が増えてきた。
吉高由里子は映画であまり強力な女優と共演というのが今のところないが、これからはいろいろ実現してほしい。
女優同士にも刺激となるだろうし、観客にも刺激になる。
もちろん互いの存在を打ち消し合ってしまうというリスクも伴うが。
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「96時間」ピエール・モレル監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「96時間」ピエール・モレル監督

どうしても「ボーン」シリーズとの共通点は目につく。もちろんアクション映画としておもしろく、「悪役」に対して一切言い訳を与えないのも心地いいが、後半多少ダレてくるのも事実。

5点
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パリ・オペラ座バレエ団 「最高」の存在 その⑨ 3月19日「ジゼル」ドロテ・ジルベールとマチアス・エイマン [愛とバレエ]

ドロテ・ジルベールには陽気なイメージがある。
美しい褐色の肌に、いかにもしなやかで強そうな体、そして普段話をするときも快活に笑いながらということが多い。
反面、白鳥などを演じる場合のたおやかさに欠けるのではなかということはドロテ本人も気にしていることだ。
そんなドロテが「死」が運命づけられた少女ジゼルを演じることができるのか。

しかしドロテ・ジルベールは1幕も2幕も見事に演じ切った。
とりわけ狂乱のシーン。
髪を振り乱したジゼルを見て、わたしは初めてドロテが理想的なゴシックの顔をしているのに気づいた。
狂乱し、死を間近にし、そこにあるものとは違う存在と対話し始めるドロテのジゼルはまさしく本物のゴシックだった。
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