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小説 神秘アンチエイジング&エロス 217 心外 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

店主は意外そうな表情をした。
意外というよりも「心外」という顔だろうか。
その表情が瑛次にとってはとても心外なものだった。
瑛次が期待していたのは店主の困った顔。
(ああ、そんな御不快な思いをされてたとは。本当に本当に申し訳ありませんでした。これからはあんな連中絶対に店へ入れたりしませんから、どうかどうか今回は今回はかんべんしてください)
というような顔。
平身低頭し、半分泣きそうな表情となり、実際目に涙をためて、平謝りに謝る姿、
それだけ謝られたところで、この心から不快な時間を取り返せるわけもなく、怒りの収まらない瑛次は憐れな店主をしり目に「まあ考えときます」と言いながら未来軒を後にする・・というつもりだった。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

恋の「ニュースJAPAN」秋元優里と箕輪幸人ときゅうり [ルコ(アルベール)のスゴイ「ギャグ」]

事実

秋元優里は身軽に外回りも取材するキャスターとして好評を博している。
ある日の「ニュースJAPAN」、秋元優里は斬新な方法で野菜を販売する人物を取材。
その際にきゅうりを食べた。

架空情景

箕輪幸人はきゅうりを食べる秋元優里を見て、自らの詩心が活発になるのを感じる。
(きゅうり、きゅうり、きゆうり・・・、ゆうり、優里!!)

そしてポエムのノートを開き、詩のミューズに魅入られたように一心不乱にペンを動かす。

俺の恋 桜の季節

嗚呼、ベイベー
きゅうりと優里
嗚呼、ベイベー
きゅうりと優里

おれは思い出す、きゅうりを見ると。
大輪の夾竹桃(きょうちくとう)のようなお前のことだぜ、ベイベー優里。
おれは思い出す、きゅうりを見ると。
大輪の夾竹桃(きょうちくとう)のようなお前のことだぜ、ベイベー優里。

せつないぜ、せつないぜ!

嗚呼、ベイベー
きゅうりと優里
嗚呼、ベイベー
きゅうりと優里
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ここで再び「バガボンド」の吉岡清十郎を語ろう。 [ルコ的読書]

ここでマンガ「バガボンド」について少し触れておこう。
「バガボンド」最大の魅力は井上雄彦の画力であることは多くのファンが認めるところだろう。
それでも1巻からしばらくの間はまだ「いわゆるマンガ」の範疇に収まる画だったが、「小次郎編」の中盤あたりから驚くべき画力の変化・向上を見るようになった。
思わず見惚れてしまう画が満載となるのである。
ただストーリーやキャラクターの設定はやや「スポーツライク」の要素が強く、「殺し合う」わりに話が「キレイごと」になっていしまうことが多いのは物足りない。
もう一つ言えば、人物の心象が「説明過剰」の面も多々ある。
とは言えマンガならではの魅力的な人物造形も多く、その一人が吉岡道場の当主吉岡清十郎だ。
吉川英治の原作では、吉岡清十郎は宮本武蔵とは比較にならない程度の実力で、しかも「小心者」として描かれているが、「バガボンド」の中では退廃的な生活を送る美しい天才剣士として造形されている。
加えて言えば、吉岡清十郎が初めて登場する3巻では作者の画力が「格別」というほどではなく清十郎も「中途半端な美剣士」の様相だが、武蔵と対決することになる21巻、22巻では見事なまでの退廃美を生み出しているのだ。


と、「日本の剣豪一~五」(旺文社)から離れてしまっているが(また戻ります)、次回も「バガボンド」の話となるかもだ。(美笑)

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NHKドラマ「チェイス 国税査察官」の麻生久美子、ARATA。吉高由里子出演CM「ニベアサン ウォータージェル」・・美しい。 [吉高由里子]

NHKドラマ「チェイス 国税査察官」が4月17日より始まるが、その番宣が放送されていた。
このドラマをなぜ観るか?
それは何と言っても麻生久美子とARATAという日本映画界のスターが出演していることにつきる。
この2人がテレビドラマに出るのは極めて異例のことだけに、映画ファンとしては応援の意味も込めて観てみるべきだろう。
もちろん「テレビなんかに出てほしくない」という気持ちもあるが、麻生久美子、ARATAクラスになると、何らかの意味を見出しての出演ととるべきだ。
逆に言えば、「チェイス 国税査察官」で初めて麻生久美子、ARATAを知ったという人は、ぜひこれから彼らの映画を少しずつでも観てほしい。
「テレビ俳優」たちとはまったく違う世界がそこに展開されているはずだ。

「わが家の歴史」について。
柴咲コウって、どうしていつまでも、そしてどの作品でも「子供っぽい」、少しきつい表現をすれば「幼稚な」表情や演技をするのだろう。
「これでいい」と思っているのか、それとも「最早これしかできない」のか・・。

吉高由里子出演CM「NIVEA SUN Water Gel ニベアサン ウォータージェル」。
吉高由里子の目。
綺麗で鋭い。
こんな目、他にはなかなかいない。



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「バースデイガール」ジェズ・バターワース監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「バースデイガール」ジェズ・バターワース監督

さえない男がネットでロシア人女性と出会って・・という話だが、ヴァンサン・カッセルとマチュー・カソヴィッツをちょっとした「スパイス」にした、結局はライトでご都合主義な話になっている。絶頂期のニコール・キッドマンを観るだけでも価値ありだが。

5点
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イザべル・ユペールとエマニュエル・べアール  パリジャン、フェノンとの会話 [生と死のためのアート]

フェノンとぼくではやや映画の楽しみ方が違う。
フェノンはストーリー重視。
ぼくはどちらかと言えば映像・演出重視だ。
だからフェノンはどんなに映像が美しくてもストーリーが気に入らないと、「手抜き(bâcler)だ」と手厳しい。
ぼくはおもしろい映像や演出が見られたら、とたんに点数が甘くなるのだけれど。

それは女優に関しても同じ。
ぼくはまず「映画女優は画になること」が最優先だが、フェノンは「演技力」。
いわゆる「カメレオン俳優」が最優先となる。
例えばフランスの誇る2大女優イザベル・ユペールとエマニュエル・べアール。
フェノンに言わせれば「ユペールはカメレオンだが、べアールはいつもべアールだ」。
もちろんべアールが(今のところ)より重要な女優であることに異存はない。
しかしべアールの圧倒的な女優としてのオーラ。
ぼくはそれにいつも陶然とするのだけれど。
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