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小説 神秘アンチエイジング&エロス 221 一段落 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

もちろん止まろうという気はないし、止めようとしても止まらない。
今の店主の状態はそうだ。
もはや理屈や常識など受け入れる精神状態ではない。
瑛次にもそれは何となく分かった。
そして分かったからどうこうできるものではないということも、何となく分かった。
この場を脱出したい。
喋っていようが無視して帰ればいいようなものだが、瑛次にはそれができない。
何か一段落の決着がないと、その場を立ち去れないのだ。
しかし今の店主に一段落はありそうにない。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

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外国映画の「吹替え版」が増えてきたことについて 1 [生と死のためのアート]

外国映画を字幕なく吹替えで看るという人たちが増えているのだという。
字幕で映画を鑑賞するのは映像の中で「見ることのできない部分」がある程度できてしまうのだというから、吹替えで映画を楽しむというのも理屈には合っている。
そして映画鑑賞の際の選択肢が増えるというのも、多くの人にとってはとてもいいことだと思う。

しかし・・。
それでも思うのだ、「吹替え」で見るということで、とても大事なものがなくなってしまうのではないかと。

スクリーン上の映像をまんべんなく観ることができるというのは素晴らしいことだ。
しかし日本人の声で吹替えることで、余計なイメージが頭の中に湧いてくるのは間違いない。

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伝説的剣豪伊藤一刀斎の「無茶な(笑)修業」  「バガボンド」 [ルコ的読書]

井上雄彦作「バガボンド」の吉岡清十郎と宮本武蔵の決闘の話が長くなったが、もう一人好きな登場人物を選ぶとすれば「伊藤一刀斎」だ。
「バガボンド」の中で伊藤一刀斎(旧名弥五郎)は鐘捲自斎の弟子であり、師を打ち負かすわけだが、これは歴史的にも記録に残っているようだ。
鐘捲自斎は伊藤一刀斎に打ち負かされた後没落し自殺を考えているときに、「捨てられ児」となっていた佐々木小次郎を救い、育てることを決意する。
そして小次郎は赤ん坊の頃から聾唖だった。
佐々木小次郎は記録がほとんどないわけだからこのあたりは作者の創作である。
「聾唖」という設定は吉川英治の原作でもない。

小次郎に剣を教えながら(「剣は教えぬ」と言いながらも)十代後半まで育て上げた自斎の元へ、ふらりと伊藤一刀斎が現れる。
「一刀流」を立ち上げ、すでに「剣豪」として伝説的な存在になっていた一刀斎はすぐに小次郎の才能を見抜き、「無茶な(笑)修業」をさせ始める。
「無茶な(笑)修行」とは、一刀斎との立会いを求めてやってきた剣士たち(吉岡伝七郎含む)といきなり斬り合わせたり、関ヶ原へ連れて行って侍たちと無差別に戦わせたり、戦のあとに武士を殺そうと殺気立つ農民たちの中へ何も言わずに取り残したりと、力がなければすぐに「死ぬ」という類のものばかりだ。

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瑛太・上野樹里「素直になれなくて」、松雪泰子「Mother」初回視聴率。渡辺えり子のキス♡。「チェイス 国税査察官」のARATAと吉高由里子。 [吉高由里子]

今夜から「チェイス 国税査察官」がスタートする。
きっと麻生久美子やARATAを初めて観るという人も少なくないだろう。
「チェイス 国税査察官」で興味をこの素晴らしい2人の俳優に興味を持ったのであれば、ぜひ彼らが心血を注いで取り組んでいる映画を観てほしい。
そして2人とも吉高由里子のキャリアに関わっているのが嬉しい。
ただどうなのだろう・・テレビでARATAを知った人に「蛇にピアス」を薦めていいものかどうか(笑)。

瑛太・上野樹里「素直になれなくて」、松雪泰子「Mother」の初回視聴率が出ている。
「素直になれなくて」は11.9%、「Mother」が11.8%と今イチである。
ま、そんなことどうでもいいが(笑)。

「素直になれなくて」であるが、ツッコミどころ満載である。(爆笑)
1回ではツッコミきれないほどであるが、初回最大の見せ場は渡辺えり子が玉山鉄二にキスを迫るシーンだろう。
職場の上下関係により渡辺えり子に唇を許してしまった(笑)玉山鉄二。
あろうことか、その後男泣きに泣くのである。
今後渡辺えり子の行為がどこまでエスカレートするか、マニア(笑)は目を離せない!
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「メメント」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「メメント」クリストファー・ノーラン監督

造形された映像や人物のキャラクターは非常に魅力的だが、肝心の「謎解き」に対してさしたる興味を持てない。「好み」の問題もあるけれど、私の場合は映画の流れに身を任せたい方で、しょっちゅう「あれっ、巻き戻したいな」と感じるような構成を敢えて用意している作品に諸手を挙げて「ウエルカム」とはいかない。

5点
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春の一日のバン [生と死のためのアート]

祝福?
そんなバカな?
薄汚れたバンが?
さびれた小さなアミューズメントパークのパーキングエリアにとめてある白いバンが王冠を戴いている。
優しげなピンク色の王冠を。
あれは王冠だろうか。
近寄れば雪にも見える。
ずいぶん大粒の、そして優しげなピンク色の雪だ。
しかしバンに誇らしげな様子はない。
まるでそれまで生きてきた道のりを反省しているかのように。