SSブログ

小説 神秘アンチエイジング&エロス 243 スタートとゴール [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

真理の話は終わらない。
「でもこれが始まりですよね。そう、これが始まりです。ゴールなんかじゃないんですよ。こんなことをゴールだと思う人いるみたいなんですけど、わたしは違うと思う。スタートです、これはスタート。スタートです、瑛次さん。わたしうかれたりしません!」
(スタート?ゴール?スタート?ゴール?・・・)
瑛次の脳内で不可解な単語が渦巻く。
これは現実なのだろうか、それとも幻想の世界。
ずいぶん前に聴こえなくなったはずの救急車の音がまた脳内に響く。
「それでね、瑛次さん。う~ん・・、渡しちゃおうかなぁ。でもどっしよ~かなあ・・。わああ、やっぱり緊張しますね、こういうこと。瑛次さんの気持ちが分かっても緊張するなぁ、もう・・」
(おれの気持ち?)
「でもやっぱり渡しちゃいます。瑛次さん、これ読んでください」

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

nice!(29)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

お見通しのスヴェトラーナ  バトン中・・です(・_・;) [生と死のためのアート]

「普通と違う?」
唇に残るスヴェトラーナの指の感触の余韻を味わいながら(←どんな夢だ~ 笑)、ぼくは問い返す。
「よく聴いて!」
少し厳しい口調になるスヴェトラーナ。
その厳しい表情の美しさ。
(なんて綺麗なんだ・・)
ぼくはスヴェトラーナのためなら何だってするだろう・・あらためてそう思った。
「アルベール!何を考えているの?」
「え?」
「違うことを考えていたんでしょう」
「お見通し何だね、スヴェトラーナ」
nice!(35)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

「殺人者」カラヴァッジョ? [ルコ的読書]

カラヴァッジョの生涯は何度か映画化もされているが、それも「当然」というような人生を歩んでいる。
特に「暴力」にまつわるエピソードは数知れず、その中でも「最悪」のものが1606年に決闘の相手を殺してしまったという事実である。
つまりカラヴァッジョは「殺人」を犯した人間なのだ。
もちろん現代とは法や倫理観の違う時代のこと、単純に「殺人」というイメージを比較できるわけもない。
また作者本人と作品ははっきり区別されるべきだが、カラヴァッジョの過激な生活ぶりが彼の絵に影響が無かったとはとても思えない。

1606年の「殺人」によりローマを離れたカラヴァッジョだが、他に地でも「暴力」「投獄」「脱獄」など、「あんたはジャック・メスリーヌか?」という活躍ぶり(?)を記録している。
しかし驚くべきは、そんな期間にも彼の圧倒的な創作力はまったく衰えなかったということだ。
nice!(34)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

「チェイス 国税査察官」のARATAを観ながら、神戸で吉高由里子「蛇にピアス」を観た日を思い出す。 [吉高由里子]

「チェイス 国税査察官」のARATAがなかなかいいのを観ていると、また「蛇にピアス」を観たくなってくる。
そしてふとほくそ笑んだりするのだ。
このドラマで初めて「ARATAって素敵♡」などと知った人が、いきなり「蛇にピアス」を観てしまったらどうなるか?
とんでもない世界へ足を踏み入れたと思い心を閉ざすかもしれないし、「こんな世界もあるのだ」と新たな目を開いた気持ちになるかもしれない。
(もっともわたしはあのような「世界」に入るのを推奨しているわけではないが。あくまで「芸術鑑賞」上の話である)

それにしても思い出す、神戸の映画館で「蛇にピアス」を観たときのことを。
わたしは諸事情により、神戸の映画館で「蛇にピアス」を観たのだ。
nice!(22)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「レベッカ」アルフレッド・ヒッチコック監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「レベッカ」アルフレッド・ヒッチコック監督

美と恐怖とスリルが格調高く混淆した傑作。タイトなヒッチコック作品も素晴らしいが、「風格」という点ではこの作品がNO.1か。映画の美と恐怖のテンションをまったく途切れないのは、「常に切羽詰まった雰囲気」を漂わせるジョーン・フォンテインの存在に負うところ大。

9点

nice!(26)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「精密の不安定なスリル」を望む心。 [生と死のためのアート]

言葉の力。
住み着く言葉。
「精密の不安定なスリル」はなぜわたしの心に住みついているのか。

「精密と不安定なスリル」というバレエ・・言葉は以前から知っていた。
しかし今、心はこの言葉の繋がりに過敏とも言えるほど反応する。

「精密」「不安定」「スリル」。
この3つの単語の全てがわたしの心の深い部分まで入り込む。
「精密」と「不安定」と「スリル」。
この3つの単語のすべてがわたしを興奮させる。

「Vertiginous Thrill of Exactitude」


nice!(24)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート